植物のこと詳しく その7
科学の力でリンゴを食べる変わり者のカイコをつくれば、それはたいへん珍しいことなので話題になるのです。
ある種の昆虫たちが餌として特定のお気に入りの植物にこだわる背景には、植物とそれを食べる動物たちの長い年月にわたる進化を通じた闘いがあります。
植物は、光合成によって生産した有機物でつくった植物体を、動物に食べられないように、アルカロイドなどの毒をつくったり、毛を生やしたりと、あの手この手の防御法を進化させています。
昆虫のほうは、飢え死にしないためには、植物の防御を打ち破らなければなりません。
からだの小さな昆虫が、いくつもの防御を打ち破る術を身につけることはできないので、専門化が起こる。
つまり、部分的なりとも、首尾よくその防御を克服した植物だけを食べるのです。
その専門化がどのようなものであるかは、モンシロチョウはキャベツ、雑木林のチョウであるオオムラサキはエノキというように、チョウの食草・食樹が決まっていることを思い出せば十分納得していただけるでしょう。